サン・ドニ大聖堂は、パリ郊外にあるサン・ドニにある大聖堂。歴代のフランスの王のお墓があることでも知られている有名な聖堂である。聖堂の名前にもなっているサン・ドニは、フランスの守護聖人。彼はモンマルトルで首をはねられたがすぐには絶命せず、自分の首をもってこの地まであるき、ここで絶命したと言われている。以後そこがサンドニと呼ばれ、教会が建てられたのだ。
サン・ドニ大聖堂へは日本人がちらほら訪れている。なぜならここにはマリー・アントワネットの墓があるから。アントワネットの墓のほか、息子のルイ・ジョゼフやルイ17世の墓がある。長年の真贋論争の果てにDNA鑑定で本物だと判明してここに葬られることとなったルイ17世の心臓が、彼の小さな墓の下に器に入れられて展示されていた。墓の全部は見ていないが、教会の前方の区画(ここに入らないとステンドグラスのいいところやアントワネットたちの墓が見られない)には相当古い時代からの墓があった。11世紀ぐらいの年代のものもあった。王族の墓には彫刻が施されているのが通常だが、アントワネットたちの墓には何の装飾も施されていない。ルイ18世(ルイ16世の弟)の墓も同じだった。ルイ18世の墓。フランス革命で処刑された王族は、いったん共同墓地に葬られていたが、ルイ18世の時代に掘り起こされ、サン・ドニ教会に埋葬された。王族の遺体には石灰がかけられていたので、それを頼りに区別したとのこと。アントワネットの遺体は、彼女の靴下止めでそれと判明した。サン・ドニ教会は、ステンドガラスのデザインが綺麗だった。