セザールはカエサル、シーザーのフランス語音。セザール塔は、シャンパーニュ伯爵家の権力のシンボルとして12世紀に建てられた塔。監視、牢獄などの役目を果たしてきた建物である。12世紀に造られ、その後14、15世紀ごろに改修を受けた。小高い丘の上に城壁を築くが、それ自体が中抜けしたマウンドのようになり、キープを保護する。モットのキープのようだが、形はユニークなものである。八角形で、その四隅に円塔がつく。これで死角は解消されている。
セザールの塔には、どこか得体のしれない重圧感がある。観光ガイドには、監視塔、牢獄、鐘楼など様々な役割があったことが記されているが、その分、様々な事情をもった人々の気持ちが凝縮しているのであろうか。そんな事を,思いながら塔を上がっていくと、すぐ手の届くところに鐘が現れ、木組みの屋根裏が突然姿を見せた。天井板が無いから木組みの様子がそのまま観察できるが、思いがけいほど複雑に組み合わせてある。セザール塔の上からは、プロヴァンの街とシャンパーニュ平野のパノラマが望める。
・料金3.5ユーロ