「サン・イシドロ教会」は、普通サン・イシドロをサン・イシッドロと呼ぶ。この教会の上部に掲げてあるサインは、PAROKYA NG SAN ISIDRO LABRADORで、PAROKYA=教会教区(檀家のような意味。)LABRADOR=犬の種類。ここで使われてるラブラドールは、殆んどのフィリピンの人は聖イシドロが可愛がっていた犬のことだと言う。と言う事で、聖イシドロの犬の檀家と言う意味だとか。
聖イシドロは、スペインのマドリッドの貧しい農家に生まれたイシドロ。幼いころから父の農業を手伝っていたが、一家の貧窮を救うために裕福な地主のもとで働くようになった。彼は熱心に働いたので、毎日、教会の中で祈る時間をもらうことができた。休まずに働いている他の人より、イシドロが耕す田のほうが収穫が多かったのである。彼は、「私は植えるが、成長させるのは神である。植える者も水を注ぐ者も取るに足りない。ただ尊いのは成長させてくださる神である」という信念から、労働に祈りを合わせていった。温かい心の持ち主で、ある雪の降る日、小麦を製粉所に運んでいく途中、小鳥が食べ物がなく震えているのを見て、小麦の半分を与えた。減っているはずの小麦が、製粉所に着くまでに奇跡的にいっぱいになっていたという。農業の保護者である。