フランシスコザビエルが所属したイエズス会の教会「ジェズ教会」。イエズス修道会の威光を示す母教会として1575年に完成した。内部はラテン十字架型で、両側に礼拝堂が並んだ単廊式だ。どこからでも祭壇が見れ、説教を聞きやすくという意向のもとこのように設計された。壁面や天井には絵画や彫刻などが飾られ、ローマでも指折りの装飾を誇る教会となっている。この教会の最高傑作とされているのが、アンドレア・ポッゾが設計した聖イグナチウス礼拝堂である。ここには、イエズス会創設者イグナチオ・デ・ロヨラが埋葬されている。祭壇は三位一体が表現され、バロック芸術の絢爛さが印象的だ。そして、この礼拝堂と向き合っているのがフランシスコ・ザビエルの礼拝堂である。中国で殉職したザビエルについて、遺体を運ぶのは困難であるため右手のみが運ばれ、ここに安置されている。
内部は豪華で、イエズス会の繁栄が目に浮かぶ教会である。