4世紀の前半に使徒ペテロとパウロに捧げるために建設された「サン・セバスティアーノ聖堂」。地下に全長12kmに及ぶカタコンベがあり、一時、二人の使徒の遺体も埋葬されていた。ディオクレティアヌス帝時代に殉教した聖セバスティアヌスがここに祀られ、9世紀にこの殉教者の名前が付いたという。聖セバスティアヌスは矢を受けても死ななかったという伝説があり、ペストから身を守ってくれる守護聖人として名高い人物だ。
現存の建物は17世紀に改築されたもので、バロック式の装飾が飾られている。また、「サン・セバスティアーノ聖堂」はローマ7大聖堂のひとつであるため、ローマ中心地からは少し離れているが、一見の価値はある。