仁寺洞の裏路地にあるホンオフェが食べられる店「ホンオがマッコリに出会った時」。
ホンオフェとは、雁木エイを藁に包んで壷で醗酵させた醗酵食品で、大韓民国の南西部に位置する全羅南道の郷土料理である。強烈なアンモニア臭があり、臭いを例えると「水の流れない公園や駅の小便器」や「パーマ液」のようなかんじだ。そして口に含むと臭いはマシになるが、フリスクを一気に10粒くらい食べた時くらいの強烈な清涼感がある。カラシ酢味噌を付けていただく。
そして今回食べたのは「ホンオサマプ」と言って、ホンオフェに蒸豚と酸っぱい白菜キムチがセットになったものだ。ホンオフェと蒸豚を白菜キムチで包んで食べるのだが、ホンオの臭みと清涼感と蒸豚の甘みと脂っ気とキムチの酸味が混ざり何とも絶妙な味である。好き嫌いは、ハッキリする食べ物だろう。
そして店の自家製のマッコリを飲みながらホンオサマプを食べると最高に美味しい。店の自家製のマッコリは原料にオクスス(とうもろこし)を使っているらしく色が焦げ茶色をしているのが特徴だ。味は甘酸っぱくトウモロコシの味かどうか分からないが独特の香ばしさがある。
続いて注文したのが「ホンオタン」で、ホンオが入った野菜スープ。ホンオフェの数倍の臭さがあり、オーダーが入ると店中アンモニア臭が充満するほどだ。味は正直、味わうヒマがない。と言うのも、熱いため湯気と一緒に強烈な臭気がたちこめ、食べるとむせて咳が出る。咳をしながら食べたため味わえないし、半分食べた所で臭気にダウンしてギブアップだ。ホンオフェが好きな日本人は居てもこれが好きな日本人はそうそう居ないだろう。
最後に店の店主からオマケにホンオネジャン(エイの内臓)をいただく。ゴマ油塩がふられており、マッタリとした食感に濃厚な肝の味わいは最高に美味。韓国の珍味、ぜひ一度お試しあれ。