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シンガポール | 伝統・行事

タミール歴タイ月の満月の日に捧げられる伝統的な祭典

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旧正月に向けて賑わいをみせているシンガポール、1月22日にはヒンズー教の奇祭タイプーサムが行われる。タイプーサムとは、タミール歴タイ月の満月の日に「シヴァ神」の息子「ムルガ神」に捧げられる祭典。体に鉄串を刺し、沢山の鉤のついたカバディという一人用の御輿を担いだ状態で、リトル・インディアにあるスリ・ペルマル寺院から日本人が多く在住するリバーバレーロード近くのスリ・タンダユタプニ寺院までの3キロの道のりを練り歩く。歩いている最中は願いが叶ったことに感謝し、願いを祈る。

信者はトランス状態の為、鉄串を体に刺し、重さ10キロもあるカバディを背負っても痛みを感じない。しかし、あまりの壮絶さゆえにヒンズー教の本国インドでは禁止され、この行進を行っているのはシンガポールとマレーシアだけだそう。確かに衝撃的な映像。カバディを背負った信者。信者の家族、友人が「聖なる灰」を持って、一緒に行進。体だけでなく、顔にも。カバディを背負わずに行進する人も。見た中で一番痛そう&辛そうだったのが、信者の方々車を引いてあるく。家族のサポートは、重いカバディを背負っているにもかかわらず、家族、友人達が奏でる音楽や歌に合わせて、歌い、踊る。歌の意味は一切わかえあないが、神への感謝の歌なんだとか。

さて、トランス状態で痛みを感じないらしい、と申しましたが、実は痛みはあるらしい。現地のフリーペーパーにちょうど、タイプーサムに20年参加し続けている信者のインタビューがあり、痛みはあるが、痛みを感じないように精神的に努力するんだとかで、まさしく苦行。またこの信者の方がタイプーサムへ参加したきっかけは、結婚当初なかなか子供が授からず奥さんが周囲の親戚や友人から非難を受けたことらしい。参加した結果、2人の子供を授かり、その感謝を表す為に20年間毎年参加しているそう。一方、奥様は旦那様が自分の為に苦行をしてくれて大変幸せに思っているそう。無宗教と言われる日本では想像できないこと。シンガポールは国土が大変狭いのに、さまざまな宗教が混在している。こちらに越してから宗教について考えさせられることもしばしば。

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記事最終修正日時
2014.01.15 09:36

Creative Commons — 表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本 — CC BY-NC-ND 2.1

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