スペインのセビリアにある世界遺産「アルカサル」。ここはムーア人が住んでいた建物を歴代の国王が使用していた場所だ。ムデハル様式とは、ロマネスク様式にイスラムの要素を取り入れたもので、漆喰細工が美しい「乙女の中庭」やヒマラヤ杉の円形天井をいただく「大使の間」は傑作だ。
噴水・透かし彫りなど細部にわたりイスラム色が強いが、人物や紋章などが描きこまれている点は、偶像崇拝を禁じているイスラム教では考えられない装飾である。
また、歴代の国王が愛してやまなっかたという「アルカサル庭園」。ここの他にも、場内にはさまざまな様式の庭園があり、外国産の珍しい草木も植えられている。
壮麗な宮殿は細かいところまでじっくり見る価値がある場所。世界遺産にも登録されている「アルカサル」。一見の価値あり。