スペインでは日本人のことを「ハポン」と呼んでいる。セビリア近郊のコリア・デル・リオの近くに「ハポン村」という村がある。ここは17世紀に仙台藩の伊達政宗の正使として、支倉常長の慶長遣欧使節団がスペインを訪問した際に滞在したことで知られている。この時、マドリード経由のローマで教皇パウロ5世に謁見後、何故か日本に帰国したのは全員ではなかったらしい。帰国しなかった理由は、スペインの人や風土に魅せられたとか、すでに日本で洗礼を受けたキリシタンだったため当初から帰国の意思がなかったため、などと考えられている。そして、この地に残ったその末裔たちが住んでいる地域を「ハポン村」と呼ぶのである。
スペインでは名前に出身地を入れる風習があり「○○× ○○ ハポン」のようになるらしく、今でも多くの「○○× ○○ ハポン」と姓を名乗る人がいる。