台湾といえば台湾茶。よく行くお店に、林華泰茶行がある。ここは昔は台湾でも最大手のお茶問屋で、今でも第3位くらいの規模を誇っている。場所は、MRT淡水線の民権西路站から徒歩20分ほどのところ。ビルの側壁にも看板が出ていますが、近くに工事中のビルがあるため、ヴィジビリティが悪く、よく注意していないと見落としがち。店の奥から、この建物(4階建て)全体が茶葉の加工工場になっている。 店に入ると、このようにずらっとドラム缶が並んでいる。ドラム缶の蓋に赤い文字が見えたが、これは茶葉の種類と1斤(※台湾の1斤=600グラム)あたりの価格。鉄観音1斤60元の表記が見えた。600グラム250円ぐらい。林華泰茶行では烏龍茶は1斤400元ぐらいから。客はここでドラム缶の蓋を開けて茶葉の様子を観察し、購入する。量り売りは150グラムから可能。茶葉を触ることはできるが、試飲はできない。あくまで茶葉の外観だけで判断して購入するお店。茶葉問屋ということもあり、お値段は安い。私が知る範囲では、普通のお茶ではハズレはなかった。ただし「白茶」だけは買ってはいけない。これはお茶というよりは漢方に近いもので、とても飲めたものではなかった。(効能:解熱、口内炎の改善)。所謂中国茶のカテゴリーでいう白茶はここにはありません。緑茶や烏龍茶の安いものには中国産の茶葉があるが、ちゃんと中国産だと教えてくれる。店先にあるのは1斤あたり1000元未満の茶葉。1000元以上の高級な茶葉は、店の奥にある別室に置かれている。1斤2400元ぐらいのものまであった。
店頭では従業員が茶葉の袋詰め作業を行っていた。答用の箱に入れるよう。写真の右端にある柱に、茶葉の種類と値段を記した一覧表が貼られていた。柱の隣に立っているお兄さんは日本に2年間留学経験があるので日本語OK。このお兄さんに聞くと、いろいろと説明してくれる。そのおにいるちょっと年配の男性も、片言の日本語を話す。
お兄さんによると、こちらのお店の茶葉は、値段がワンランク上がるごとに品質が全く異なるそう。包種茶の場合、普段飲むなら1斤1600元。机の左側に秤があり、年配の男性はだいたい指定した分量に近い量の茶葉を掬うことができる超ベテランですが、この秤で最終的に重量をチェックして販売している。 なお、このお店では真空パックはしてくれません(ここで茶葉を買うため、自宅に真空パック器を購入)。地元の人はふらっとバイクで立ち寄って、「いつもの茶葉」半斤位を買うとさ~っと帰っていった。店員は二人とも無言でひたすら商品を包んでいり。ザッザッ、ガーーッという効果音があると臨場感がある。店の奥にある一角です。
台北市内の茶行で買うより安い。ただ、デザインが凝ったものや高級品は置いてない。よくある既製品の安い茶器が多い。あと、商品はむき出して並べられているため埃をかぶっている。日本のお店の「見本展示」や清潔なディスプレイに慣れている日本人は違和感を感じるかもしれない。でも、台湾では普通の光景。ここは、昔の雰囲気を残したお茶問屋なのだ。