日月潭から山を下り、脇道に逸れると渋水地区のゲートがある。それも陶土で作られた素朴な物。果樹園や畑の様な所を抜けると目的の店が見えてきた。「阿滿姨庄腳菜」、阿滿おばちゃんの家庭料理と言った感じだろうか。ここ、魚池郷地区は陶芸、紅茶で有名でありこのお店はこれら特産を体験できる民宿兼、レストランである。料理は客家料理である。テーブル周りは全て枕木を使用しているそうだ。枕木を飲食店に使う場合、ホルマリンなどで匂いが問題になるが、ここはコーティングして処理もしてある。田舎の民宿とは言え、かなりしっかりした仕事が印象的。早速料理が運ばれてきた。この辺りの名物、土雞(地飼い鶏)の蒸し物。皮が黄色いのが特徴的。味は・・・意外に淡泊で柔らかい。潰したばかりで熟成不足だろうか。折角平飼いしていてもこれだと勿体ない気がする。とは言え、インチキ地鶏で溢れる日本の鶏肉よりは充分美味しいのは確かだが、マレー半島の素晴らしい鶏肉と較べると弱い。
ホルモンの炒め物、エリンギの炒め物、山菜炒め、穂が巻いていて、ゼンマイの様に見えるが味は随分違って柔らかい食感だった。炒米粉、日本では新竹産が有名な米粉(ビーフン)だが、この辺りも産地らしい。見ての通り、半透明で太い。新竹米粉とは全く違う食感と味だった。盛りつけは彩りを考えられているし、グルソーも少なめ。油が多いとは言え、かなり洗練された料理だった。不思議だ。中華ではなく日本料理を食べてる様な気がする。農村が特産物を前面に出して知名度を上げる。地方観光の定石とも言える手法で成功している店だ。
人気メニュー食べ方
・土雞(地飼い鶏)の蒸し物
・ホルモンの炒め物
・エリンギの炒め物
・山菜炒め
・炒米粉