北平料理の店「喜味香」。北平という地名に聞き覚えが無かったのは当然で、中華民国(国民党)が首都を南京に遷都した当時の北京が北平だったらしい。その後の1949年、中華人民共和国の革命成立に伴い北京に戻っている。
席につくとすぐにサービスで出て来る八寶茶。前回の四川料理でも出て来たが、こういう所は実に台湾らしい。メニューを見る。さすが台湾。かなり上手な日本語メニューだが、その分細かい間違いが気になる。冷やしハマグリとアワビのマヨネーズ和えを頼んだ。烤鴨三吃、頼むとすぐに料理が出て来た。かなり早い。冷蛤-冷やしハマグリ。沙拉鮑魚-アワビのマヨネーズ和え。旨いけど、何だか随分安い?食感も何だか違う。なるほど。イカに鮑の味を付けたものらしい。お待ちかねの烤鴨、三吃なので炒め物とスープがつく。日本の物と一番の違いは皮に肉をつけている事だろう。赤身の肉と合わさることで食べやすいし、口飽きしない。香港の北京酒楼もこのタイプだったが店によっては身の残し具合を選べるらしい。これだけの量で760元(約2,100円)。3人で食べても充分すぎる位の量がある。このコストパフォーマンスは中国でもなかなか無い。ついでにヒエの粥と小龍包をとってみた。こっちは失敗。台中には台湾有数の有名店があるわけでそもそも北京菜の店で頼むべきではなかった。反省。
この店、中華系とは思えないほどの回転率である。何しろ、我々が入った時の客がもう残っていない。滞店時間が1時間程度という、中国では考えられない店である。(勿論、サービスも早い)