カンボジアのアンコール遺跡郡のひとつです。
アンコール・トムを建設したジャヤバルマン7世が、母親のために立てた寺院の遺跡で、特徴はなんといってもカジュマルの木による自然破壊と遺跡が調和し、なんともいえない景観を形成していることです。
長い歴史の中で、タ・プロームに鳥がカジュマルの種を糞と共に落とし、その種が芽を出して何百年もの年月を得て、巨木化し、さらに種から芽吹いた目が巨木となるという
ことを繰り返し、巨木により、寺院の破壊が進んだ自然破壊の典型的な例です。
しかし、破壊が進みながら、巨木と遺跡が調和を見せており、遺跡が巨木に支えられていたり、巨木の間から、仏像が顔をのぞかせていたりします。
これがなんとも奇妙ですが、美しく見えます。
もともとはアンコール・トムと同じで、大乗仏教寺院でしたが、途中でヒンドゥー寺院に
改宗されており、仏像が削り取られ、リンガが刻んであるところも特徴です。
アンコール・トムと同じ王による建設の為、バイヨン様式の建築となっており、
四面に観音菩薩の顔が刻まれた塔が見られるのも、アンコール・トムと共通しています。
アンコール遺跡の見学ツアーなどでは、アンコール・ワットやアンコール・トムのバイヨンに近いこともあり、合わせて訪れることが多い場所なので、観光客でいっぱいです。
・アンコール遺跡郡共通の入場券で入れます。