巨済島は韓国慶尚南道にある島。釜山の南西に位置し、面積は約400キロ平方メートルで、韓国では済州島についで2番目に大きな島である。巨済島と日本領土である対馬は大変近く、同島も日本との関係も大変深い。巨済島の主な産業は、造船と漁業。
造船で潤っている島程度の知識しかなかったが、実際に行ってみると初めて知ることが色々。初めに向かったのは「巨済島捕虜収容所遺跡公園」。北の共産主義者の捕虜が収容されていた所で。写真や人形で当時の捕虜たちの生活が分かるようになっていた。彼等の生活は趣味の時間や教育を受ける機会があったりして、普通の軍人よりも待遇が良かったそう。いくつかの展示を見た後、1枚の船の写真の前で止まった。その船は北の港を出て一時東海の港に立ち寄りそして南下したそうだが、とにかくたくさんの人が乗っていたのではぐれてしまった家族も多かったとか。
この日最初に向かった所は「玉浦大勝記念公園」の記念館。李舜臣将軍の勝利を記念してつくられた公園。巨済島は16世紀末の文禄・慶長の役(壬辰倭乱)では日本軍の拠点となった場所でもあり、島内にはまだ当時の日本式の城が残っているそう。
知れば知るほどあらゆる面と意味を持つ巨済島。2010年12月14日には釜山との間の橋「巨加大橋」が完成。日韓を結ぶ海底トンネルの話もあったりして、今後は観光にも力を入れていくそうで、日本人が訪れる機会も多くなることだろう。