1号線の祭基洞(チェギドン)駅の2番出口を出ると、すでに市場の雰囲気が感じられ、しばらくまっすぐ行くと左側に市場への入口があり、入っていくと両側に店が並ぶ。南大門市場などの観光地とは違う、ソウルの方が買いに来る京東市場(キヨンドンシジャン)。市内の二大市場のひとつである東大門市場(トンデムンシジャン)から、更に2kmほど東の祭基洞に、京東薬令市場(キョンドンヤンリョンシジャン)はある。もともと隣同士の京東市場と薬令市場が合わさった呼び名で、前者は青果や魚、肉などの食べ物から衣類、雑貨までを扱う総合市場で、後者は高麗人参等薬草を扱う市場で,南大門市場(ナンデムンシジャン)や東大門市場にひけをとらない大きな市場である。ニワトリの羽を、むしりとった肉というよりもそのものや豚足、魚など、生々しいものがたくさん並び,目を楽しませてくれる。日中でも、氷点下10度の 12月下旬せも、肉をそのまま店頭に並べておいても、外気がそのまま冷気の役割を果たすので、自然の冷蔵庫になっていて保存には事欠かない。この市場は、もともと日本人観光客があまり行かないところなので、まず日本人には会わない。よって、南大門市場のように日本語で話しかけられることもまずない。身振り手振りで交渉することになる。ちなみに、韓国というと値切るのが常識だが、この京東市場は違うらしく、値切っちゃ行けないらしい。ソウルの東寄りの地域で清涼里(チョンニャンニ)のすぐそばは、漢方薬の材料などをたくさん売っていることでも有名。秋夕(チュソク)前なんかは、買出しの地元民達で大賑わい。山のように積まれた漢方薬剤が次々に買われていく。はっきり言ってお肉屋さんや漢方薬屋さんには、ちょっと目を背けてしまうものも多少あるが、東大門や南大門とはかなり趣が違い、庶民のための活気ある市場で見所はある。