ナスル朝初代王アル・アフマールがアルハンブラ城内に築城した王宮が「アルハンブラ宮殿」である。グラナダの丘の上に建っていて、夏場でも涼しい場所である。歴代王によって建築が進められた「アルハンブラ宮殿」は、7代王ユースフ1世の時代にようやく完成したが、1492年、最後の王であるボアブディルは城をカトリック女王のイサベルに明け渡し終焉を迎えることになる。その後、王位継承戦争やナポレオン戦争によって「アルハンブラ宮殿」はすっかり荒れ果ててしまったが、19世紀に発表されたワシントン・アービングの作品「アルハンブラ物語」で再び、脚光を浴びることになる。
「アルハンブラ宮殿」はイスラム文明の芸術の結晶であり、世界遺産にも登録されている。現在では、多くの人が訪れるスペインを代表する観光スポットだ。ただし、入場制限が設けられるので、事前予約でチケットを手配することをオススメする。