コハラ・コーストの最北端に2つの歴史的な遺跡がある。ルート270沿い、マイルマーカー20付近から、海沿いのウポル空港へと向かう。途中から道はかなりひどい凸凹道に突入する。ウポル空港手前を道なりに海岸線に沿って進んでいくと、山側にヘイアウが登場。
ヘイアウというのは、古代ハワイの神殿。ここ「モオキニ・ヘイアウ(MoʻokiniHeiau)」は、ハワイ島屈指の聖地のひとつ。西暦480年頃にクアモオ・モオキニという人物が建てたといわれている。現在でも、この聖地を護り続けているのは、彼の直系の子孫にあたるカフナ(聖職者)。このヘイアウはハワイ四大神のひとり、戦いの神「クー」を祀ったもの。11世紀になると、サモアから来たパアオがヘイアウを再建し、宗教的な権力を行使した。彼はハワイにカプ(タブー、禁止行為)の制度を持ち込んだ人物として有名。この制度と共に、それまでハワイにはなかった生贄の儀式が始まったそう。生贄は敷地内の小屋で処刑され、神に捧げるための石の上にその亡骸は置かれたよう。