ミラノのルネサンス期における最大建築物「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」。ソラーリによって1466~1490年にかけてロンバルディア派ゴシック様式に建てられた。後陣の建築は、ブラマンテがスフォルツァ家のミラノ公ルドヴィーコ・イル・モーロの命により行った。連続したアーチに円のモチーフが壮麗さを極め、すばらしいルネサンス空間となっている。旧寝具室と回廊付き中庭もブラマンテの作品だ。
そして、なんと言っても「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」の見どころは、レオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」だ。教会に向かって左に位置する修道院の食堂に描かれている。ここは予約しないと入れないので、滞在日数が限られている人は日本から事前に申し込んだほうが良いだろう。「最後の晩餐」は従来のフレスコ画とは異なり油絵でになっているため傷みが著しかったが、何度も修復が繰り返され、現在では明確な画像をみることが出来る。世界遺産にも登録されている名作はぜひ、鑑賞したいものだ。