10月某日、ユートラベルノートの事務室で韓国の伝統儀式である「告祀(こさ)」を行いました。社員はもちろん、関係者の方、親戚の方々が総勢集まって、儀式の後はちょっとしたパーティーとなりました。儀式の前はみんなで告祀の壇を作ったり、パーティーの料理の準備にとドタバタ大忙しっ!そして出来あがった告祀の壇の真ん中にはでで~んと豚のお顔が座って、にっこり・・・。う~これってちょっと、不気味ですね・・・。
【告祀(こさ)とは?】
告祀というのは、個人や会社の発展を願い行われる韓国の伝統儀式です。普通、会社や組織の出発にともない行われるようです。
儀式の中心となる壇には果物、シルトッ(あずきがまぶされた餅)、干し明太、縄、焼紙などを置き、そして真ん中には豚の頭が載せられます。
なぜ豚の頭を載せるのかというと、韓国に伝わる神話が基になってるそうです。
むかしむかし、空の上に住まわれた玉皇上帝には二人の家臣がいました。それが業将軍と福将軍です。いがみ合い、喧嘩する二人にあきれた玉皇上帝は二人に塔を積ませ、最初に塔を完成させた方を自分の傍に置くと約束しました。
結果、業将軍がズルイ手を使って福将軍に勝ちました。はじめは業将軍を傍に置こうとした玉皇上帝ですが、事の顛末はすぐにバレ、業将軍の昇進は取り消し・・・。そしてもう片方である福将軍の姿を豚に変え、玉皇上帝に祈りを捧げる民たちとの仲介人としての権限を与えたといいます。このことから豚が韓国では祈りをかなえる者、福の象徴になり、告祀でも使われるようになったそうです。
そんな伝説が伝わる一方、豚の頭を使った経緯には経済的な理由も大きかったようです。牛の価値が貴重だった当時、牛一匹殺して頭を使うということが難しかったため、豚を使うことになったとか・・・。いずれにせよ、お店で見かける豚の置物やこのような行事から、韓国人にとって豚という存在が生活の奥深くまで入り込んだ親しい存在だということがよくわかりますよね。
【告祀ってどうやるの?】
1.膳の前で正座をします。 | 2.米酒を飲み、杯を置きます。 | 3.祝詞を読み上げます。 |
4.再び米酒を飲み、杯を置きます。 | 5.2回敬礼をします。 | 6.祈りながら豚にお金を挟みます。 |
儀式が終わった後の豚さんはこんな感じ!
ブヒッ!もう食べ切れないよぉ~というぐらいにお金をたくさん咥えてます。
なんだか幸せそうに見えるのは気のせい??
まさに福を呼んでくれそうな表情でございます。
告祀が終わった後は、宴会です。食膳の上には贅沢を尽くした料理の数々!
チャプチェ、刺身、ポッサムなどが所狭しと並べられております。
焼酎を注ぎあいながら、楽しく談話。和やかな時間があっという間に過ぎていきました。