「城邑民俗村」は朝鮮時代の典型的な村の形態を守っている由緒深い村でありながら、済州島に住む人々の生活する姿を直接見ることができる生きた文化遺産だ。
伝統的な姿を残した民家が、幾つもあるそうで、入る前にボランティアのガイドがやってきて有無を言わせず説明が始まる。実際に人が住んでおり、国から補助金が出ているとかで、住人の方が案内してくれる。
済州島独特の三本の棒を使った門の説明をして中へ。馬に引かせる石臼や木につけた萱で雨水を甕に溜める仕組み、トイレにもなっている豚の飼育場など。ここで飼われている済州名物黒豚。なんと、人間の排泄物をまるごと食べて育つという。
他には五味子(茶)やトルハルバンの説明。トルハルバンは右手が上だと武官を表し健康をもたらしてくれる、左手が上だと文官を表し知恵をもたらすと考えられているという。また、済州島のオンドルにはソウルなどと違って煙突がないようだ。屋根は日本のように茅葺だが、古くなっても張替えはせず、上に重ねるのだという。そのほかにも台所が別棟であることや水汲みの様子などの説明をしてくれる。最後は、小さな部屋に連れて行かれて、五味子(茶)や馬の骨で出来たサプリなどの購入を勧められる。
韓国の伝統に興味のある人は、ぜひ訪れてみて。