ブキッ・ビンタンの中心に建つ「ロット・テン」の東側(裏側)にチャイナタウンのようなフードストリートが広がっている。特に「ホーカーセンター」という屋台の集合体や屋外フードコートのような華人系のメニューが食べられる場所がある。地元華人系の人が食べに来る場所で,あまり観光客が来るような場所ではない。
細長い屋根があり,丸テーブルに回転するプラスチックの椅子。来ているお客さんはまばらで,食べ物を供給する屋台は相当奥にあるようだ。そこで注文してたから、好きなテーブルに運んできて食べる、というスタイルである。フードコートともいえるが,このような場所は「ホーカーセンター」と言うらしい。さらに東側に進むと,道路沿いに中華レストランがいくつか並んでいる。海鮮料理をメインとしている店が多いため,その分、値段も高めだろうが,地元の華人系の人でけっこうな賑わいをみせている。通りは人気がないのに,店の中は満員状態だ。車が停めやすいように,店と道路の間には車の長さ分の幅がきちんととってあり,停まられる台数が多い。それでも店内の人を収容するほどの車はとまっていない。ブギッ・ビンタンの繁華街からは少し離れた場所に位置し,その間には暗い道もあるのに,ここにいる人たちはいつ,どこから,どうやって集まって来たのだろう,と不思議に思うほどだ。この辺りは、日本のガイドブックには出ていない道路が開通していて,クアラルンプールの発展にも追いついていないという実態がある。「ホーカーセンター」に限らず、アジアを旅行する時はネットから最新の地図や情報を収集しておく必要があるだろう。