エデン

クアラルンプール国際空港で、一番高級であろうレストラン「エデン」。ちなみに空港内はファーストフードやカフェばかりだ。大きなガラス窓から眺める､滑走路の景色も高級感をかもし出していて雰囲気が良い。

まずは、カイランの炒め物。あっさりしたカイランにつけ合わせのシラスを揚げたものとハーブとが香ばしくて、単調になりがちな野菜の味にアクセントが利いている。続いて、貝柱とイカのＸＯ醤油炒め。ＸＯ醤のピリ辛に､揚げニンニクの香ばしさがあっさりプリプリの貝柱とイカに見事に絡んでいる｡玉子豆腐の炒めものは、筒状のビニール袋に充填して作られた、筒状の玉子豆腐である｡大陸ではコレをなぜか「日本豆腐」と呼んでいる｡トロリとした醤油味のあんかけが優しい味に仕上がっている。本日の野菜は、揚げニンニクがたっぷりで、これまたあっさり野菜にインパクトを与えている一品｡そして、揚げ鶏の甘酢ソース。からりと揚がった鶏肉にトロミのある甘酸っぱいソースを絡めていただく。こちらの炒麺は、上海風にも見えるがコッテリ甘みの強いダーク醤油ベースの味となっている。中国や台湾ではちょっと見かけない味付けだ。中太のもちもち麺の食感がたまらない。､これらの料理を冷えたタイガービールと一緒にいただくと最高だ。

基本的には中華だが、これがマレーシアならではの料理と言える。アクセントの付け方やインパクトのある味付けにマレーシアの特徴がある。言わばマレーシアン中華といったかんじ。マレーシアは各国からの移民とその子孫が多い多民族国家なので、これぞマレーシア料理というのは､インド風だったり､インドネシア風だったり､中華風だったりする。どれもルーツとなる出身国にありそうな料理だが､味付けが微妙に違ったり､複数の地方の料理がコラボしていたりと､独自の変化をとげている｡それがマレーシア料理だ。