韓国だけにしかない料理の一つがサムギョプサルですが、最近は日本でも有名になりつつありますよね。サムギョプサルのように豚肉を焼く料理の中でちょっと変わったものが食べてみたい、そんな人にはぜひ、チョルグミがお勧めです。チョルグミは日本語風に略すと「漬けた味」という意味になります。この店名からも分かるようにチョルグミでは豚肉を漬けて熟成させたものを焼く料理、チョルグミをメインに出しているんです。ここでひとつ注目する点は、一般で言う、豚肉のカルビのように味付けしたものではなく「漬けている」ということ。何に漬けるかというと、キムチを漬ける時にも御馴染みの小えびの塩辛で漬けるんです!この小えびは小さいですが、体に良い成分がたくさん含まれた食材です。小えびの内臓には強力な消化酵素が含まれていて、肉を早く分解して消化する働きを持っています。よって、肉類、特に豚肉を食べるときには小えびも一緒に欠かせないものである、と昔から生活の知恵として伝えられてきました。さらに小えびには、食欲減退、風邪、神経症、舌炎、口内炎、皮膚炎を予防する力があり、まさに健康のための食材といえます。
チョルグミはサムギョプサルのような柔らかくて脂ののった部分ではなく、豚肉の前足部分という、あまり一般的には食べない部分を使用しています。なぜ食べないかというと、前足は筋肉ばかりで、肉としては美味しくないからなんです。ところが、この小えびの塩辛に漬けて熟成させると、肉がちょうど良い具合に柔らかくなり、さらに豚肉特有の匂いがなくなります。食べてみるとサッパリとしていて、豚肉というより鶏肉のような感じです。また、チョルグミは豚肉が大体焼けた後にニラを投入して一緒に炒めてソースに付けて食べます。ニラのさくさくとした食感とお肉がバランス良く、いくらでも食べられそうな美味しさ。ニラはカルシウム、鉄分、カリウム、亜鉛、ビタミンA、Cがたくさん含まれた健康食品です。慢性腰痛や冷え性、風邪、下痢、貧血などによく効きます。栄養満点で滋養強壮の働きがあるため、疲れを感じる時にお勧めの料理です。
チョルグミと並んでチョルグメという料理もあります。チョルグメはピリ辛のソースに漬けられたもので、チョルグミとは別のソースにつけて食べます。また、チョルグメは豚の後ろ足を使っています。チョルグミとチョルグメを比較して食べるのも楽しく美味しいですよ。
焼肉を堪能した後は締めにしょうゆ素麺がお勧めです。日本人好みのつゆと素麺がのど越し爽やか。素麺の上にのせられたよもぎの葉がとっても香りが良い上、歯ごたえしゃきしゃきして美味しいです。しょうゆ素麺のほかは、カン入り豚肉のチゲや、豚肉のクッパなどもお勧めです。
お店は2階まであり、全体的に木造の暖かい雰囲気が出ているお店です。1階では大きなボウルで豚肉を漬けているところが客席から伺えます。そしてチョルグミが他の飲食店よりも目立つ理由のひとつがスタッフさんの明るい接客とユニークなパフォーマンスです。スタッフさんはブタの耳が付いた帽子をかぶって、絵入りのユニフォームで元気良くお客さんを迎えてくれます。注文が入るたびに掛け声をするなど、お店の活気が伝わってきます。サービスも良く、スタッフとお客さんの距離が近いアットホームなお店です。
場所は地下鉄7号線 論峴駅から歩いて約15分です。この周辺のエリアには韓国最大の飲食フレンチャイズ企業、The Born Korea系列のお店がたくさんあり、いつもたくさんの人でにぎわっています。
■チョルグミの元である「The Born Korea」の他人気韓国料理店を紹介!
ヘムルトクチム0410(海鮮+餅煮込み)
本家(牛サムギョプサル専門店)
元祖コーヒー(喫茶店)
香港飯店0410(中華料理専門店)
ハンシンポチャ(鳥足(タッパル)専門店)
などなど・・・。