イタリアには「文化週間」と言って、春になると10日間ほど、公立の美術館や博物館が入場無料になる。若者の文化離れ、芸術離れの対策として設けられたイベントだが、2010年にはすでに12回目となり、すっかり定着している。もちろん、旅行者にも適応されるので、この時期イタリアへ行く人はラッキーだ。
ローマ3泊などのツーリストにはオススメできないが、ゆっくりローマに滞在できるなら、マイナーな博物館もオススメだ。近代美術館やバルベリーニ美術館、国立博物館(テルメ博物館)、国立博物館別館のアルテンプス宮とクリプタ・バルビ、国立美術館マッシモ宮と動物学博物館(Museodizoologia)、ボルゲーゼ公園内にあるPietroCanonica博物館など。ローマの近代美術館はパリのオルセーとは比にならないが、メジャー作家のマイナー作品が楽しめるところだ。モネやゴッホなど印象派からカンジンスキー、クリムトなどの作品が展示されている。しかも、文化週間で入場無料なのに空いていて、じっくり鑑賞できるのも良い。4つの国立博物館は、共通パスで回れるようになっている。どこも本当に人がいないので、コロッセオやバチカンの人ごみに疲れた人には、贅沢な時間が過ごせて良いかもしれない。「文化週間」を利用して、一年分の芸術鑑賞をたっぷりしてみて。