ジョージタウンにあるプラナカン文化の宝庫「ペナン・プラナカン・マンション」。ここはもともと、鄭景貴氏の自宅兼事務所だった建物だが、現在はプラナカン文化を理解するための博物館となってる。入場料は10リンギと、マレーシアでは高いほうではあるが、それだけの価値は十分にある。
「ペナン・プラナカン・マンション」内部は、中国風の彫刻を施した木製パネルに、英国ビクトリア朝スタイルのフロアタイルとスコットランド製の鉄製品を組み合わせた華洋折衷様式のインテリアとなっており、素敵な空間が広がる。壁のデコレーションは中華風で、階段の装飾は洋風、と異質に見えるものが見事にマッチしている。これぞプラナカン文化ではないだろうか。
プラナカンとは、マレー半島のマラッカ、ペナン、シンガポールの三都市で繁栄した中国系マレーシア人のことで、16世紀ごろにマラッカ王国にきた中国系移民が現地のマレーシア人女性と結婚して生まれた混血児のことを言うそうだ。男性はババ(Baba)、女性はニョニャ(Nyonya)と呼ばれ、総称でプラナカン(Peranakan)と呼ばれている。
中国文化と西洋文化、さらにマレーシア文化やインド文化のフレーバーも混ざった華やかな世界のことをプラナカンと言うらしい。キッチンに置かれた調理器具もとてもカラフルで、プラナカンらしい鮮やかな色彩に溢れている。
ちなみにこの「ペナン・プラナカン・マンション」は別名「グリーン・マンション」とも呼ばれており、
プラナカン陶器のようなパステルカラーの緑色がとても印象的な建物だ。