毎年旧暦の12月にあたる11月の満月の夜に、タイ各地で行われる伝統行事「ローイカトン」。この時期のパタヤは、ようやくグダグダと続いた長雨も終焉といった感じで、街中を闊歩する観光客の姿も増えてくる。ハイシーズンももう間近といった様子で、も1年でも最も過ごしやすい時期となる。そんな時期に行われるのが「ローイカトン」である。カトンは「灯篭」、ローイが「流す」。つまり「灯篭を流す」という意味の「ローイカトン」。とはいえ、流すものはそれだけではなく今年起こった嫌な出来事や、カップルだとこれからの二人の将来であったり、といわゆる年納め的な仏教らしいイベントだろう。なんとなく、大晦日(年越し)の神社参り(初詣で)のようなイメージである。もうすぐ日付が変わってしまいそうな深夜0時前あたりに行ってみたが、まだまだイベント盛りだくさんで盛り上がっている。恐ろしい数のタイ人がいる。「ローイカトン(灯篭流し)」や「ソンクラーン(水掛け祭り)」では、どこからやって来たのかと思うほど、いつも圧倒的なタイ民族パワーに驚かされる。まるで縁日を彷彿させる屋台群に、お得意の特設ステージでは、ミュージシャンだか有名芸能人だかが集まったタイ人を前に歌い、いつまでもノリノリに煽りまくっている。いざ桟橋へ行くと、パタヤ市が準備したのか、橋の真ん中付近ではフロート状の灯篭流しスペースが設けられている。このようなタイの伝統行事と時期が合った際には、ぜひ足を運んでほしい。タイ人の持つパワーや雰囲気を直に感じることができるだろう。